今回の格言は、モネやルノワール同様に印象派を代表する画家である『カミーユ・ピサロ』の言葉。

Blessed are they who see beautiful things in humble places where other people see nothing. Everything is beautiful, all that matters is to be able to interpret.


幸せな人とは、質素な場所でも、他人には見えない美しさを見ることのできる人である。どんなものでも美しく、大切なのはそれをいかに受け取るかということだけだ。


【解説】
印象派の中でも年長で、温厚な性格だったピサロは他の印象派画家達からの信頼も厚かったとか。

モネやルノワールとの交流はもちろん、ゴッホやセザンヌなど当時はまだ世間に認められていなかった若手画家の良き理解者でもあったと言います。

1874年に始まり1888年まで続いた、印象派画家達による「印象派展」は計8回に上り、ピサロは8回全てに出品した、唯一の画家でもありました。

彼は、風景画でよく知られており、印象派らしく明るい色彩と、本来の自然の美しさを正直に描いています。
その穏和な人柄が表れていると言ってもいいでしょう。

ちなみに、8人の子供たちに恵まれたピサロですが、その息子達は画家を志し、その内の1人リュシアンが画家になり、その娘のオロヴィダも画家になっています。

さて、今回の名言は、まさにピサロ自身の絵のテーマと言ってもいいのでは。

あまり「美しい！」と強く主張するようなモチーフではなく、どこにでもあるような風景の中でいかに美しさや幸せを見つけるか、そしてそれをキャンバスにいかにして表すか、ということなのでしょう。