今回の格言は、『トム・ソーヤの冒険』の著者として知られるアメリカの作家『マーク・トウェイン』の言葉。

The proper office of a friend is to side with you when you are in the wrong. Nearly anybody will side with you when you are in the right.


友人の務めとは、たとえ間違っている時でも味方するということ。正しいときには誰でも味方になってくれるのだから。


【解説】
「トム・ソーヤの冒険」は、実際に読んだことはなくても、名前を聞いたことならあるのではないでしょうか。

ミシシッピ川のほとりの町に住むトム・ソーヤが仲間と共に冒険をするという話ですが、この世界的に有名な物語を書いたのがマーク・トウェイン。

本名はサミュエル・クレメンズといいますが、水先人として働いていたことのある彼が、蒸気船が川を航行する際の合図として使われていた""by the mark, twain(水深2ファゾム(3.6m))""という言葉を採って、ペンネームを「マーク・トウェイン」としたのだそう。

マーク・トウェインは、「トム・ソーヤの冒険」を書いた後、登場人物の1人であるハックルベリー・フィンを主人公とした物語、「ハックルベリー・フィンの冒険」を書き上げました。

現在では、これが「Great American Novel」として知られていて、『老人の海』で有名なアーネスト・ヘミングウェイに""あらゆる現代アメリカ文学は、マーク・トウェインの「ハックルベリー・フィン」と呼ばれる一冊に由来する。""とまで言わしめており、ヘミングウェイと並び20世紀アメリカ文学の巨匠と呼ばれるウィリアム・フォークナーは、マーク・トウェインについて、""最初の真のアメリカ人作家であり、我々の全ては彼の相続人である。""と記しています。

ハレー彗星が観測された1835年に生まれた彼は、75年ぶりに地球に表れたハレー彗星と共に1910年、その生涯を閉じました。

彼は、亡くなる1年前に、""私は1835年にハレー彗星とともに地球にやってきた。翌年にはまたハレー彗星が現れるが、私はそれと共に去っていくだろう。""と言っていたようです。

さて、有名な2作品以外にも多くの小説やエッセイを残しているマーク・トウェインですが、とにかく彼の言葉は引用されることがとても多く、そのほとんどが物事の核を、ユニークに鋭くついていています。